CSだより ~4月号~

町を行く人々の装いも軽やかに明るくなってまいりましたが、最前線の日夜の勤務に感謝しております。

さて、今回の『CSだより』では・・・

細川忠興(天才軍師)の采配術に学ぶ』

『クレームはどんなに頑張っても必ず発生するもの、だからこそ大切なことは?』

の2点をお届けします。皆で意識して日々の部下育成と接客においても忘れないで欲しいと願います。

 

≪細川忠興(天才軍師)の采配術に学ぶ≫

思慮深く、天才的な軍師と呼ばれた細川忠興は、部下への采配のうまさに定評があり、その緻密な布陣は多くの敵から恐れられたそうです。その忠興の息子があるとき、『私は これから部下に対してどのような采配をすれば良いでしょうか』と訪ねると、忠興は部下を将棋の駒だと思って動かすことじゃ』と答えたといいます。

 これに続けて『将棋の駒にはそれぞれの働きがある。飛車はよき補佐役。角は外に打って出る戦闘部隊。金銀は忠実な家臣で、桂馬や香車は現場の主役だ』と一人一人に適材適所の役割があることを言い聞かせたそうです。さらに忠興は、最後に『しかし、一番大事にしなければならないのは、実は歩だ。歩を大事にしない王はやがて窮地に陥る。歩の心を知り、士気を高めて歩にいかに活躍してもらうかだ。』と話を締めくくったそうです。

また、ここで学ぶことは一人一人の部下の働きがなければ、主君はなにも成し遂げることは出来ないということでしょう。企業のなかで個々人がなすことが、会社のクオリティーを決めるということですから、まさにビジネスそのものです。私達はホスピタリティーマインド(相手を自主的・主体的に思いやる気持ちを言います。)を持ち、さまざまな仕事上のスキルを実践してはじめて、相手の信頼を得ることができるのです。

何度もお話していることですが、私達のビジネスは、アルバイト産業です。全国で働く アルバイトさんの数は、なんと約3000人もおります。私達はこのアルバイトさんの力に如何に依存しているかを知り、我社の重要な存在である最前線で日夜働くアルバイトさんを認識して感謝しましょう。

スタッフが頑張ってくれたから感謝するのではなく、感謝するから頑張ってくれることを忘れないで下さい。

≪クレームはどんなに頑張っても必ず発生するもの、だからこそ大切なことは?≫

クレームは、営業を続ける限り、ある意味において発生しても当然です。大切なことは 二度と同じクレームを戴かないように対策と対応を速やかに実施することです。あのディズニーランドでさえ、一日に寄せられるクレームの数は尋常ではないそうです。お客様の期待値が高ければ高いほどクレームの内容も厳しくなります。

ただ、そのクレームへの対処方法が他の企業とは少しだけ違っています。多くの企業はクレームを受けると、その内容を日報や事務連絡ノートや掲示板に張り出してスタッフに良く見て置くように指示するだけなのです。しかしディズニーでは、昨日発生したクレームについては必ずリーダーから朝礼時に、口頭で示達されています。そして、何故発生したか、二度と発生させない為にはどう各自が行動したら良いかをスタッフに考えさせると言います。(内容が深刻な場合はレポートを提出させることもあるそうです。)

 私が良くお客様の声のご意見に対して、CS室からの返信コメントとして『店長は口頭でスタッフに伝えて欲しい』とお願いしているのは、このやり方のほうが確かに心理的に伝わるし、スタッフ自らが出した答えは継続し易いからです。自店舗で発生したクレームは勿論のこと、他店舗で発生したクレームも他山の石として、必ず起こり得る事案と危惧してスタッフに伝えて共有させることが大切です。

 そして『人間だけが、インプットを超えたアウトプットを出来るんだよ!』と言ってあげて下さい。機械はインプットした数だけ確実にアウトプットすることはできるけど、人間は、たった一つインプットをしても、そのアウトプットは無限なのだということです。その  無限のアウトプットをできるようにするためには、只、伝えるだけでは駄目です。何故この手順なのか、なぜそれが必要なのか、伝える相手の心に響かせること、一緒に考えることが大事です。例えばスタッフの『身だしなみ』について、お客様からのお叱りを受けたとしましょう。これを会社の規定だからまもりましょう。」と伝えたのでは、「よしスキあらば!」となってしまいます。

そこで本人に考えて答えを出してもらうのです。(コーチング用語では、オートクラインと言います。)例えば、ユニホームの汚れや身だしなみに問題のあるスタッフヘの指導として、

以下のような気づかせ方があります。

店 長 『何故身だしなみを守らねばならないと思う?』

スタッフ『会社の規則だから』

店 長 『会社の規則だから・・・なんでそういう規則があるのだろう?』

スタッフ『ゲストに不快感を与えない為に。』

店 長 『それじゃ君の身だしなみはどう?』

スタッフ『ん~。不快ではないと思うけど・・・。』

店 長 『不快じゃないか。じゃ清潔感はどう?』

スタッフ『見る人によっては違うかも知れないけど・・・僕はそれなりにと思っていますけど・・・。』

店 長 『では、見る人がみんな清潔感を感じるにはどうしたらいいと思う?』

こうやって自分で考えて納得したことはアウトプットが無限になるわけです。

質問することで自ら答えを出させることで、継続をさせることです。笑顔の落とし込みや感じの良い店はどうして作れるのかな?等など全て同じです。時に内容が深い場合はレポートを提出させても良いのです。FCSVはFC店舗責任者にも、同様にアドバイスされると良いと思います。

それでは、今回も最後までお読み頂きありがとうございました。北国では、まだ消えやらぬ雪があることでしょうが、全国の仲間と一緒に元気で明るい春の笑顔を、お客様にサービスしましょう。

CS室 青木

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