小説『春琴抄』の独自解釈に新規エピソードを加えた傑作。
あえて細かく描写しないことで表現されていた原作とは違い、各キャラクターのエピソードや変化する関係性を丁寧に描いている。一巻時点ではうまく琴のしてほしいことが察せられなかった佐助が、三
巻冒頭では自然な流れで琴の心を察して応えている場面など、細やかな描写が非常に心に響く。
そして何より絵柄がめちゃくちゃ奇麗。原作の耽美さを視覚的に表現することに成功しており、作者さんの技量の高さには感服する。
何度も読み返して世界に浸りたくなる素晴らしい作品。
もっとみる▼