CSだより ~5月号~

CSだより ~5月号~

若葉青葉をわたる風も快く感じられますが、皆様の日夜の勤務に感謝しております。

さて、今回の『CSだより』NO.46では、日々の気づきということでお話させて頂きます。私は先週、ある本を読んで気づかされました。本の題名は『自分の小さな箱から  脱出する方法』という単行本ですが、私の反省体験談として、お話させて頂きます。皆様にも、忙しい日々の接客や私生活において、ともすると誰しも忘れたり勘違いされたりしがちなエピソードだと想いましたので、是非ご一読願います。

では、何に気づかされたかというと、この本を読む前の先々週のことです。デパートのエレベーターで、私とベビーカーを押した子連れのお母さんが、指定した階に到着して、 私が先に出て扉を開けておいてあげて、お母さんと子連れがエレベーターを降りるのを エスコートしました。けれど、お母さんは私にペコリともしません。私は「なんだ、このお母さんは、なかなか失礼だなぁ」と心の中で正直、思っていました。

 

それから数日後、私は前記の単行本を友人に紹介され読んだところ、あの日の出来事を 思い返して反省させられたのです。

振り返ってみると、私はあの時、そのお母さんへの思いやりの心で扉を開けてエスコートしたわけではなく、「私は道徳的な行動をする男だぞ。」と自分の自尊心のためにやったことだと気付きました。

本当の思いやりの心からであれば、ペコリとしてくれるかどうかなんて関係ないことですよね。「どうぞお母さん、出てくださいな。」で、十分にすがすがしい筈なのです。

私は、反省しました。いつのまにか、「私は道徳的な自分だ~。」と見せることと、『本当に心から湧いてきて道徳的な行動をすること』が恥ずかしながら私の心の中で、すり替わってしまっていたのです。日頃から仕事中ばかりでなく、私生活でも同様に行動することを自ら意識してはいたのですが、ふっとした瞬間に相手の態度を気にする自分に気付かされたのです。

けど、気づけてよかったです。あの本のお陰です。ありがとう・・・。

 そして、一昨日の出来事ですが、池袋駅北口改札の前で目の前の男性が小銭をババッと落としたので、何枚か一緒に拾ってあげました。 彼は『あっ、ありがとうございます。』と言ってくれました。それはそれで当然うれしかったのですが、それに加えて、相手からのリアクションに関係なく思いやりからやった自然な行動だったので、相手の反応など、全く気にせずにいましたから、自分として大変すがすがしかったです。

 あの本を読む前なら、その男性から『ありがとう』の一言を、言ってもらっても『まあ、それはありがとうくらい当然言うだろうねぇ。』と捉えていたかも知れません。するとあのすがすがしさはないと思います。『ありがとう』の言葉にありがたさを見つけられなかったかも知れません。

 そもそも、ホスピタリティーとは、思いやり(サービス)を示した相手に喜んでいただけることで、自分も同じく嬉しい気持ちになれる行為を指しています。私を含めてサービス業に携わる者として、店舗の業務だけでなく私生活における日々の忙しい暮らしの中でも、

忘れたり勘違いをしたりすることのないように、今回お話した私の反省体験談のように、皆様には、心配無用とは存じますが、当り前のことでも時にリセットする機会を持たれるのも良いかと思い、紹介させて頂きました。

 また最後に一言、サービス業に携わる者としても、共有したいことがあります。それは、逆に人から親切を受けた時に自然と口から出る『ありがとう』の言葉は感謝の心です。

では、感謝の反対の言葉は何でしょうか?『怒り』ではありません。『当然』(当り前)という言葉です。

誰しも人は当り前と思っていると感謝の言葉は口から出てきません。仕事においても、上司は部下がしてくれて当り前だとか、従業員は会社がしてくれるのが当り前とか、心に あると感謝の言葉は口から出てきませんので、風通しも生産性も悪い職場になりがちです。

尚、今回紹介しましたこの本は、単行本ですぐに読めます。以下のアドレスをネット検索すれば買わずともほぼ読むことが出来ますので、一度読んで見たらいかがでしょうか? きっと、本当に心から湧いてきた道徳的な行動をすることと、親切の押し売りを思いやりと勘違いして、すり替わってしまうことが、仕事中は勿論、私生活においても無いように、この本が教えてくれると思いますよ。

題名『自分の小さな箱から脱出する方法』

http://bizpow.bizocean.jp/review/20150105/

では、季節の変わりめであり、また、暑い季節に向かいますので、お体には十分お気をつけ頂き、今月も健康で明るい笑顔をお客様にプレゼントして下さるようにお願いします。

CS室 室長 青木

 

 

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